りんどう祭 住空間デザイン学科 作品展「Bubbles ー『想造』の世界へようこそー」編
2017/12/20
3年のスタジオ合同授業で、10 月に行われたりんどう祭2017 における、家具・陶芸・織物作品の展示空間演出に取り組みました。前期のインテリアデザインスタジオで企画提案をしぼり、夏休みに具体的な計画案をまとめ、後期授業では建築デザインスタジオと協力して空間を作り上げました。提案をまとめ、作業を指揮した学生二人に、制作の過程やその成果を振り返ってもらいました。※
頭の中で考えていた案を、空間として実現させることの難しさ
- 住空間デザイン学科 3 年 浦井 夏々子
デザインコンセプトは「Bubbles ~『想造』の世界へようこそ~」です。作品を生み出すときのアイデアを、シャボン玉に例えて表現しました。たくさん悩み、発想を広げ、一つの作品が生まれる。アイデアがかたちになるプロセスを、空間で伝えたいと思いました。作品を展示することで実際に作品を体験してもらい、誰かに喜んでいただく姿を見ることが、制作者にとっての励みになります。誰かのもとに作品制作への思いが伝わるまでが、作品づくりであると考えました。
展示は、アイデアが生まれとき、かたちになったとき、誰かのもとへつながるとき、の3 つのシーンで構成。風船や布に照明を当て、白×水色の幻想的な空間を目指しました。だんだんとアイデアがかたちになる様子を、紙テープの球体や風船を使用し、サイズや配置にもこだわって表現しました。風船の中にはシェルクラッシュというネイル用装飾を入れ、アイデアの原石のようなキラキラとしたイメージを演出しました。また出口には、シャボン玉型のふせんに感想を書いて貼り付けてもらう参加型コーナーを作りました。
準備の段階では、材料の調達方法や予算配分、作業時間や分担まで考慮して作業内容を決めることに苦戦しました。自分が考えているイメージを相手とうまく共有することは大変でしたが、その中でも、コンセプトやイメージに共感してもらえることが励みになりました。頭の中で考えていた案を、空間として実現させることの難しさを体験する良い機会となりました。メンバーや先生方と話し合うことで新たな案を考えたこと、協力して一つの空間を作り上げたことは、一人で作品を制作するとき以上の達成感があり、自信につながる経験となりました。
企画から制作まで空間づくりに関わる貴重な経験
- 住空間デザイン学科 3 年 新井 華乃子
空間デザインの企画・提案を行ったグループが中心となり、インテリアと建築の両コース合同で制作作業を行いました。時間が空いている人を集めて計画的に作業し、お互いに協力し合い、作業を進めました。インスタ映えする空間を、という狙いもあったことから、作業中にも写真を撮って確認するなど、楽しみながら制作しました。また材料の買い出しや、制作中のやりとりなどを通して先生方とも話す機会が多く、今まで以上に交流を深めることができました。1つの教場を毎年同じように演出するのではなく、まったく新しい空間を作り出すことの難しさと楽しさを同時に学びました。
会期中は2 日間で600 名を超える大勢の方々が来場し、やりがいがあったと感じました。また、来場者が自由に感想を記入するコーナーでは、「入学したい」や「見ていてワクワクした」などの嬉しいコメントを頂き、またそのように直接お話し下さった方もおり、とても嬉しかったです。企画したデザイン通りに空間が仕上がるかの不安はありましたが、実際に満足のいく空間を作り出すことができ、来場者が楽しみながら作品に触れてもらえました。企画を立て、デザインを決定し、作り方や予算などを考慮して材料を準備し、実際に空間を完成させることは、学生にとって貴重な機会であり、とても良い経験になりました。
- ※ 本内容は、住空間デザイン学類の前身である住空間デザイン学科のカリキュラムについて紹介しています。
住空間デザイン学類での学びの参考にしてください。