「学外実習」(インターンシップ)報告
2013/10/10
「学外実習」は教育目的で実施される正課のインターンシップ科目(選択科目)です。職場体験を通じて、次のことがらを修得することを目標としています。
- 業務活動の実際を理解し、「現場感覚」を身につけ、職業意識を高める
- 日頃の学習成果を、職場では実際にどのように活かせるかについて考え、実習後の学習活動の動機づけにつなげる
- 自主自立のマインドを磨き、良識ある社会人となるための自己の課題について、具体的な見取り図をつかむ
今年度は、学内選考をパスした3年生8名が実習に参加しました。前期中4回にわたって、ビジネスマナー、組織行動、職場コミュニケーション、企業研究などに関する事前学習を受講した後、8月後半から9月中旬にかけての約2週間、職場勤務の実習活動に臨みました。
<実習先>
- 芸能プロダクション
- コミュニティ放送局
- 行政組織
- 出版社
- 情報サービス事業者商業組合
参加学生のコメント
- 「自分が今までとても狭い世界にいたことに気づき、この実習前と後では確実に色々なものを見る目が変わったと思います。仕事という面だけでなく生活という面でも確実に視野が広がりました。興味があることだけに囚われていたら情報が明らかに偏ってしまいます。『興味がないからこの情報はいらない』といったようなことでは、今後生きていくなかで明らかにマイナスになると感じました。自分の興味がないことの中にも今後必要になってくるヒントはたくさんあると思うので、これから色々なものについて知り、考えていきたいです。」
- 「この実習中にたくさんの方と話し、コミュニケーションの大切さを感じました。今後の学生生活を通じてコミュニケーションについてもっと深く学びたいと思います。」
- 「総合案内業務を通じて、相手の話をよく聞き、相手の話をしっかり理解することの大切さと、相手の立場にたって考えることの重要さを学びました。」
- 「今回の学外実習を通じて、感じたことが2つあります。1つ目は、言葉づかいやマナーが自分にはまだ身についていないことです。これらは、すぐに身につくようなものではないので、先生とお話しするときの言葉づかいなどにも気を付けようと思います。敬語についても勉強していき、正しい日本語を使えるようになりたいと思っています。2つ目は、社会に出て働くには、たくさんの人と話したり、接したりする機会があるので、コミュニケーション能力が重要だということです。今までは仲の良い友人たちばかりと一緒にいて、他の学生たちと話す機会が少なかったので、今後の学生生活ではたくさんの人たちと接していきたいと思います。」
- 「普段の生活のなかで、日ごろから新聞やニュースなどを見て情報を知っておくことや、書籍や新聞を読み活字に触れて正しい文章や言葉の知識を身につけることの重要性を感じた。」
- 「この実習で出版という業界のことを実際に体験させてもらいながら、どのように本ができていくのか、また、消費者に届くまでの流れを学んだ。出版社だけでなく取次や物流倉庫などの現場へも実際に見学させていただき、一つの商品が一般に出回るまでに、いくつもの会社や人が携わることをわかっているようで全くわかっていなかったことを知った。」
- 「職場でも人間関係が重要だと感じたので、人づきあいを大学生活でもっと取り組んでいこうと思います。話の聴き方や相槌の打ち方など、話すだけではなくて聞き上手になることが大切だと感じたので、意識して取り組んでいこうと思います。」
- 「この実習の中で一番大変だった仕事は、企画書作成でした。その反面、一番やりがいがあると感じたのもこの作業でした。実際に番組を作るときと同じようにご指摘やご意見をいただけたので、時間をかけて作ってよかったと感じました。自分はこれまで、単純作業が得意だと思っていましたが、2週間実習して何かを生み出す仕事に興味を持ちました。」
- 「体験してみないと得られないものがたくさんありました。例えば生放送の緊張感ある雰囲気。そこで一歩引いていないで、学ぼうと前向きな姿勢でいることが大切だと学びました。忙しい現場だから自分から質問したり行動にうつしたりしないと誰も相手にしてくれません。でも積極的に質問すると優しく丁寧に教えていただけます。」
- 「毎日会社に行き、自分の分と決まった仕事があり責任感をより強く感じました。アルバイトでは自分の仕事という決まりはなく、自分がやらなくても誰かがやりますが、仕事はそういうわけにはいかないということを改めて強く感じました。」
- 「普段からしておかないといざ社会人になっても身体はすぐには対応できないかもしれないので、残り少ないですがこの実習を機会に生活態度からまず改めたいと考えています。また敬語の使い方や普段の椅子の座り方など、気を配るべきところはいくらでもあるので、そういった細かいところまで気を遣えるようになりたいです。」
- 「〔職場では〕社会人として欠けている部分について逐一注意をされるわけではなく、自分で気づいていくしかないということを学んだ。そのことからひるがえって、どれだけ学生という立場が守られているかということに改めて気付いた。」
- 「あと1年半ほどで社会人という自覚がまだまだ湧かない部分もあるが、細かな心構えは学生のうちからでもできると感じた。例えば、時間に余裕を持って目的地に向かう、公共の場での行動を考えながら生活する、自分のキャパ〔作業処理能力〕を考え逆算をしながら課題を終わらせる、丁寧な言葉遣いを心がける、などといったことである。習慣づいていなければすぐに行動に移すことが出来ないので、小さなことであってもこれから気を付けて生活したいと考える。」
業務ご多忙のなかにも拘わらず、社会的に未熟な学生たちを受け入れていただき、温かいまなざしで懇切丁寧にご指導くださった受入先の皆様方に、こころから御礼申し上げます。
(榎本 環)