株式会社エイチ・アイ・エス寄付講座、2020年度「観光文化入門Ⅱ」:「旅の本質とポストコロナの観光産業の可能性」 ~総集編~
2021/02/16
観光文化学類の入門科目「観光文化入門Ⅱ」では、株式会社エイチ・アイ・エス(以下HIS)の協力のもと、観光産業の分野で活躍するさまざまなゲストによるオンライン授業を行っています。今年度のテーマは「旅の本質とポストコロナの観光産業の可能性」でした。第15回目の最終授業「授業の振り返りと総括」を担当教員張(ジャン)が紹介します。
まず、全講義のダイジェスト版を放映し、「コロナ禍の取り組みと今後の展望」、「HISの働き方改革」、「世界の観光事情とこれから」など、14回の講義を振り返りました。宿泊業、地域観光、観光メディア、インバウンドビジネス、テーマパーク、オンライン観光ビジネス、観光政策、航空産業、ブライダルビジネス、リトリートビジネスなど多岐にわたる業界の観点からポストコロナの状況を分析し、今後の取り組みに対する提言が行われました。
その後、「あなたにとって旅とは?」という問いに対して各ゲストスピーカーが答える映像が流れました。「価値観を磨く最高の体験」「楽」「出会い」「異文化交流」「自分の軸を見つけるもの」「原動力」「飲み物」「発見」「人生における深呼吸」「No Travel No Life」「実力テスト」「価値観をつくってくれる先生」「自分を素にさせてくれるもの」「エネルギー」「出会い、学び、そして幸せ」「生きる」「自分を知り、世界を知り、生き方を変化させる最高のエンターテインメント」「境界線を越えること」「人を幸せにする。人を成長させる。人を利他にする」といった多様な意見が紹介され、その意味も解説されました。
14回の授業を振り返った後、担当教員鮫島が「旅の本質と観光の社会的役割」について講義を行い、歴史・哲学的な観点から「観光の特徴」と「感染病など歴史的な危機時とその後」を考えました。さらに「観光を学ぶ」視点から持つべき姿勢、ポストコロナ時代の観光産業についても解説されました。
授業の最後には、HIS執行役員人事本部長の有田浩三氏より総評をお話しいただきました。さらに、担当教員の張が閉講の挨拶を行い、ゲストスピーカー、HISの関係者、運営・司会担当の鮫島教員に対して感謝の気持ちを述べ、受講生に対するエールを送って授業は終了しました。
以下は参加学生のコメントです。
- この講義を受講する前は、旅とは楽しむためのものだと思っていましたが、今は旅で学ぶこともたくさんあり、自分を成長させるものであると思っています。コロナの影響で簡単に旅行に行くことができなくなってしまいましたが、落ち着いたら世界の多くの場所を実際に訪れ、異文化を学びたいと思いました。旅行に行くことができない今できることは世界遺産を覚えたり、国について詳しく調べたりすることだと思ったので、しっかり勉強したいと思いました。
- ゲストスピーカーのいろいろな意見を聞いて、観光に対する興味がさらに湧いてきました。コロナ禍でも前向きに行動している姿にすごく勇気が出ました。将来も不安でしたが、こういう大人の方たちと一緒に仕事がしてみたいと思いました。どの回の授業も何かしら考えさせられることが話されていて、視野が広くていろいろな角度からものごとが考えられていると思いました。中でも、お客様と直接触れ合えることは本当に大事なのだと思います。私も一度無償の旅に挑戦してみたいと思いました。半年間ありがとうございました。
- 旅は娯楽のためにするものだと思っていました。ですが、今日のまとめで感じたことは、旅とは人を成長させることに一番いい経験なのではないかと感じました。「かわいい子には旅をさせよ」という言葉があるように旅はさまざまなことを教えてくれ、失敗や成功を学び、新たな自分に出会える素晴らしいものです。今は旅に出ることができないけれど、まずは日本全国を回って日本のことを知って世界に出たいです。旅に出て、世界を知り自分は何がしたいのかを考え自分にプラスになることを学びたいです。
この授業は2021年度も開講予定です。ご期待ください。
担当教員:張 景泰(ジャン キョンテ)