アクティ部主催 外来生物駆除ボランティア
2016/10/12
今年も国際ソロプチミスト稲城と稲城市環境課のご協力を得て、アクティ部主催による外来生物(ザリガニ)駆除活動を行いました。
今回で2回目になるこの活動には、環境問題には環境教育が重要ということで、稲城市内の小学生にも参加してもらいました。
実施日時 | 平成28年8月7日(日)9時30分~14時00分 |
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場所 | 上谷戸親水公園(稲城市若葉台1丁目2番地21) |
参加者 | 駒沢女子大学・駒沢女子短期大学学生14名、稲城市内小学生と保護者等19名、教職員4名、国際ソロプチミスト稲城5名、稲城市職員2名、水車の会1名、その他関係者2名 |
内容 |
※アメリカザリガニは泥抜き等の事前処理が必要であるため、試食には購入した食用のウチダザリガニを用いました。 |
駆除活動を行ったのは、貴重な自然環境が残された稲城市若葉台にある上谷戸親水公園。
ここはホタルも生息する稲城の原風景が残る自然豊かな場所です。
アメリカザリガニは環境省の外来生物法によって要注意外来生物に指定されており、ホタルの幼虫をはじめ在来種の魚や水草などを食べてしまうため、アクティ部の2年生が中心となり、国際ソロプチミスト稲城からのご支援、稲城市役所環境課の方や水車の会の方などのご協力を得て駆除活動を計画しました。
活動のはじめに稲城市環境課の方から、稲城市の自然や外来生物に関する講義をしていただき、一人ひとりが環境について、生き物について考えたうえで、実際に駆除活動を行いました。アメリカザリガニは昔、食用のウシガエルの餌として人間が持ち込んだものであるにもかかわらず、在来生物に悪さをするから駆除をする。本当にザリガニが悪いのかな?との問いかけにみんなも感じ取るものがあったようです。
駆除活動は学生が小学生の面倒を見ながらも、逆に小学生から教わることもあり、自然の中での活動は学生にとっても良い経験になりました。
この日、駆除したアメリカザリガニは約100匹。みんな頑張って捕獲してくれました。
また、この活動の目的は、駆除することだけではなく、もうひとつの目的として、生き物の命についても考えることにあります。この土地の昔からの環境を壊してしまうからと言って駆除してただ殺してしまうのではなく、その命を考えながら食べることも環境について考える良い機会になり、記憶に残る経験になったと思います。
試食用にはウチダザリガニと市販のエビを使い、昨年の反省点を活かして、手早く、美味しく調理することができました。
メニューはザリガニセット(ザリチリ、海老フライ、ザリガニみそ汁 + おにぎり)
試食の後は、参加した小学生からも感想を発表してもらいましたが、楽しく、美味しく、体験してくれたようでした。高学年と低学年では感じたことも吸収したことも異なると思いますが、今回学んだことがそれぞれの頭の片隅にでも残ってくれればこの活動の意義があったのだと思います。
外来生物駆除ボランティア参加学生の感想
保育科2年善組 丸山 幸慧
- 私がボランティアに参加した理由は、ただ単に「自然で遊ぶことが好きだから。」「川の生き物と触れ合うことが好きだから。」という理由でした。
しかし、活動前の勉強会で、『アメリカザリガニは悪者なのか。』という問いで、この活動は楽しんで行うものではなく、多くのことを考えさせられる活動だと思いました。
ウシガエルの餌にされ、遠いところから連れて来られ、せっかく今安心して暮らせる地を見つけたのに、日本の生態系を崩されては困ると駆除される。ザリガニたちは悪いことをしたのでしょうか。もちろん、日本に昔から住む動植物を減らしてしまう程の脅威を抱いていることは確かです。けれども、それは彼らが生きるために行った行為です。それなのに、連れてきて増えすぎたから駆除をするなんて、人間は愚かな生き物だと思いました。
そのまま放っておくことも、在来種のためを思うと良くないことですが、子どものザリガニや弱っているザリガニを見つけた時は可哀想だと思ってしまいました。活動中、一生懸命ザリガニを探していたり、自分で捕まえられたことに喜びを感じている子どもの姿を見ました。その姿は大変微笑ましいものでしたが、私が保育士として現場に出た時は、生き物を捕まえることは「楽しい」という感想だけを子どもたちの中に残すのではなく、「どんな生き物にも命があること。」「地球に生きる全てのものが仲良く暮らしていくにはどうすれば良いか。」を伝え、一緒に考えていきたいです。
住空間デザイン学科1年 具志風花
- 今回、初めて外来生物駆除活動に参加しました。私は最初、アメリカザリガニを素手で掴んで取るというイメージをしていましたが実際は細い竿に餌を付けて釣るという事で少しびっくりしました。釣ったアメリカザリガニは想像していたよりも小さくてとても可愛らしかったです。今回は地元の小学生と一緒にザリガニを釣ったのですが、子供達は常に元気で明るく、私達には無いエネルギーを感じさせてくれてとても楽しかったです。
実際にザリガニを食べてみると、エビと違ってプリプリしているのでは無く、モチモチした食感で食べ応えが良く、お味噌汁もとても美味しくて評判でした。
また、悪いのは生き物を食べてしまうザリガニでは無く、持ち込ませた人間であり、ザリガニ達はただ必死に生きているのだという事も学んで納得したし、これ以上外来生物を増やしたく無いという想いも強まりました。
国際文化学科4年 熊谷遥
- 私は昨年に引き続き、2度目の参加となります。
通学路として三沢川のほとりを歩いていたので、川の保全活動に関心を持ったのがきっかけです。初夏には鴨の親子が泳いでいるなど、長閑な光景を見ることができます。今回も活動場所は上谷戸親水公園で、特定外来生物であるアメリカザリガニを駆除する活動を行いました。前回と異なり、地元の小学生が参加してくれました。
小学生は川に入ったり汚れることも厭わず、夢中でザリガニを捕っていました。
大学生が取れないと嘆いていると、小学生がすかさずアドバイスをしてくれます。
子供の適応能力の凄さを感じました。
また、川の水質が良く、肉眼でもザリガニを見ることができました。
無事ザリガニ駆除が完了し、全員で昼ご飯を食べました。
ザリチリやザリガニの味噌汁といった普段食べることができないザリガニ料理を堪能しました。とても美味しかったです。全体の活動を通して、小学生や大学生が地元の環境保全に興味を持つことは意義のあることだと感じました。普段は意識しづらい環境問題について興味を持つきっかけになったと思います。
このような活動ができるのも稲城市をはじめ、支援してくださる団体や近隣住民の方の協力があってこそだと感じました。
今後は自発的に環境問題について取り組んでいきたいと思います。
参加させていただき、ありがとうございました。