保育科海外研修旅行(オーストラリア(シドニー))2/2
2016/03/31
海外研修の日程
参加学生による感想(提出されたレポートから一部抜粋)
- 今回の海外研修では、オーストラリアの持つ雄大な大自然や歴史的背景が残る綺麗な街並み、温かい人々に触れることができました。保育に関しては、法制度や資格、保育内容に至るまで現地の幼稚園の園長先生やマッコーリー大学の先生から詳細にお話を伺うことができ、日本との違いに驚かされることがたくさんありました。
現地の幼稚園での実習は、子どもや先生とのコミュニケーションを英語で行います。ボキャブラリーの乏しさから意思疎通が困難な場面も多々ありました。しかし、ジェスチャーを交える等の工夫をしつつ、”伝えたい”という強い思いを持って積極的に接することで関係を徐々に築くことができたと感じています。
保育の違いとしては、一斉保育が主流ではないということが挙げられます。日本は協調性を育む一斉保育が主流でありますが、オーストラリアでは子ども一人一人のアイデンティティーの確立を目指す自由保育が主流となっていました。子どもたちが好きな遊びを選択し、自己を十分に発揮して生き生きと遊ぶ姿はとても印象深かったです。この姿の背景として重要になるのは、保育者が行う環境設定だと感じました。コーナー保育が充実しているので、子どもがそれぞれの興味や関心に沿って遊びこむことができていました。さらに、保育者は子どもの姿から一人一人の緻密な発達記録を作成していました。この記録を保護者と共有することで、保護者にとって子どもの成長がより身近に感じられると思いました。また、職員配置も日本とは異なり、3歳以上児は10:1と少人数保育が徹底されていました。
現地の保育に実際に触れたことによって、オーストラリアの保育の良さだけでなく、日本の保育の良さにも改めて気づくことができました。各国の人柄や文化、歴史的背景は多様であるので、一概にこの保育が1番良いと言うことはできません。しかし、共通するのは保育者が子どもを尊重し、子どもの幸福を願って保育を行っているということです。海外研修を終えて、保育者として新たに目標とする姿が明確になりました。日本人の良さ、日本の文化を大切にしつつも、オーストラリアの人々の温かい人柄を参考に、関わる子どもたちや保護者に自然と笑顔がこぼれるような環境を提供していきたいと思いました。また、少人数での個々を尊重した保育を行う先生の姿を見ることができました。日本では、先生1人につき子どもが35人と集団で保育を行うことが主となっています。集団という括りの中で個を見るのではなく、個がいるからこその集団であることを意識して保育を行っていこうと思いました。
今回の研修で得た学びや経験を胸に、子ども一人一人を尊重し、子どもと様々な感情を共有できるような保育者になりたいです。貴重な経験をさせてくださったJTBコーポレートセールスの赤利さんをはじめ、研修に携わってくださった全ての方々に感謝の気持ちを伝えたいです。本当にありがとうございました。
(2年Oさん) - シドニーでの海外研修に参加して、他では出来ない貴重な経験ができて嬉しく思います。「木の実幼稚園」で実習する前は緊張もありましたが、わくわくした気持ちの方が大きく、どのような保育をしているのか、保育室は日本と違うのかなどの疑問も持ちつつ、子どもたちや先生に会えることも楽しみにしていました。
幼稚園に到着すると、先生方が笑顔で温かく迎えて下さったことが印象的でした。すぐに緊張がほぐれ、笑顔で子どもたちと接することが出来ました。私は2~3歳児のクラスに入らせて頂き、現地の子はもちろん、日本や中国の子どもたちとも関わることができました。先生方が話す言葉を聞いて簡単な英語は話して積極的に子どもたちと関わり、言葉が子どもに伝わったときは嬉しかったです。挨拶や食事から日本の文化も取り入れていることが分かりました。オリエンテーションではオーストラリアの保育や、木の実幼稚園の特徴について話して頂きました。文化や環境の違いもあるけれど、保育料や毎日通う子どもは少数ということ、そして子どもの為ではなく働く親の為につくられたということを聞いて驚きました。また子どもの人数に対して配置される先生の人数も異なり、オーストラリアでは保育者1人当たりが担当する子どもの数が日本より少なく複数担任制でした。子ども1人1人の成長、発達を考えてじっくりと向き合えるというところはとてもいいところだと感じました。
自主研修ではオペラハウスに行ったりハーバーブリッジを渡ったりと今まで写真でしか見たことのない場所へ行き、自分の目で見て五感で感じることができました。また、買い物や食事をしたり、有意義で充実した時間を過ごすことができました。改めて世界は広いと感じ、知らないことを自分で見聞きし学ぶことは大事だと思いました。
自国と比較しがちですが、その国の背景や良さを知り尊重することも大切だと感じました。また、視野が広がり様々な角度から物事を見て考えることができるようになったのではないかと思います。
短大で2年間、日本の保育を勉強した上で、海外の保育も実習を通し体験できたことは良い経験となりました。これから日本で保育者としての経験を積み、海外でも働いてみたいという気持ちが強くなりました。
(2年Uさん)