2023年度 観光文化学類 合同発表会
2024/01/11
観光文化ゼミで毎年恒例の合同発表会が、2023年12月6日に学園記念講堂で開催されました。以下プログラムの順に、7つのゼミの発表概要と学生のコメントをレポートします。ポスター作成、当日の司会進行は本間ゼミの3年生が担当しました。
第一部:ツアープラン発表
杉野ゼミ「🦇VVVT🦇」
タイトルからして謎めいたルーマニアを回るツアープランを、旅行会社の発表会を模した形式で説明しました。聴衆の学生たちはなんと、この地ゆかりのヴァンパイアという設定です。また各パートでクイズを用意するなどの工夫で、ドラキュラたちを楽しませてくれました。
ゼミ生のコメント
- ギリギリの準備でしたが、無事に終わってよかったです。あまりよく知られていないルーマニアについてのツアープランだったので、情報を集めるのが大変でした。演出は特にこだわってコンセプト作りに力を入れました。世界観に引き込む形の発表方法は、他のゼミとは異なっていてユニークさが出ていて良かったと思います。ヴァンパイアがテーマということで、行動範囲を制限しなければならなかったり、ツアーを完成させるまでに時間がかかってしまいましたが、グループ別の作業が中心でもお互いの進行状況を確認し合い進められました。発表当日も舞台袖で声を掛け合ったり、終始仲良く本番を乗り切れたので、良い思い出になりました。特にAさんのリーダーシップにたくさん頼らせてもらったので感謝しています!
羽鳥ゼミ「WINTER HOLIDAY」
アメリカ ボストン・ニューヨークを周遊するツアープランを発表しました。アメリカ文化を研究している羽鳥ゼミらしく、詳細まで調べられたプランでした。また効果音も場面毎に工夫されていました。例えばニューヨークの紹介では、テイラー・スイフトの『ウェルカム・トゥ・ニューヨーク』をバックグラウンド ミュージック(以下BGM)に流すなど、紹介した地域にゆかりのある選曲をしていました。
ゼミ生のコメント
- 私は合同発表会を通じで学んだことがあります。それは人と協力し1つのものを作り上げるという作業は想像以上に大変だということです。3年時に個人でツアープランを作ることを経験したので、グループなら1人あたりの作業量は個人でやるときよりも少ないので心配ないと思っていました。しかし、作業に取り掛かるとグループで作る方が大変でした。それは、一人ひとり考えていることが違うからです。個人なら個性を主張することは良いことですが、複数人でひとつのものを作るときとは違います。みんなが納得し、より良いものを作り上げるのには相手の考えを受け入れる寛容さとそれに対応できる柔軟性が重要だと感じました。このことを学べて、とても良い経験になりました。寛容さと柔軟性はこれから先も生かしていきたいです。
張ゼミ「アンニョン ソウル」
韓国ソウルに滞在するツアープランを発表しました。定番の観光地に加えK-POPの聖地巡りを加えるなど、はじめてソウルを訪れる女性を対象に練られたプランでした。「海外旅行研修」などで実際にソウルを訪れた際の画像をスライドに使用し、元気なK-POPメドレーをBGMにすることで聴衆の興味を引く発表となっていました。
ゼミ生のコメント
- 私たちのゼミは、前期の頃からツアープランの作成に取り組んでいました。韓国に訪れた経験がある人が多くいたため、コンセプトや観光スポットなどをスムーズに決めることができました。各自、分担を割り当てて自分が今何をすべきなのかを考えながら作業をしました。また、アニメーションや音楽をつけて聴衆が飽きないように工夫をしたり、コンセプトに合わせてポップで可愛い資料作りをしました。途中、うまくいかず何度もやり直した部分やくじけそうになったときもありましたが、ゼミのみんなと協力しながら最後までやり抜くことができました。
もらった感想の中に、私たちが工夫した点を褒めてくださっていたり、紹介した観光スポットを訪れたいと書かれていたのを読んだときは感動して、最後まで取り組んで良かったと思いました。知らなかった観光スポットを知れただけでなく、パワーポイントのスキルを学ぶことにもつながったので、良い経験になりました。
渡邉ゼミ「東南アジア<コスパ最強の3か国ツアーベトナム・カンボジア・タイ10日間>」
いわゆる「コスパ」をテーマに、円安でも楽しめる東南アジアを周遊するプランを提案しました。冒頭に学生の海外旅行費用に関するアンケート結果を紹介し、聴衆の興味を引くよう構成に工夫をしていました。また発表もゼミ生同士がガイド役と観光客に分かれ掛け合いで各地域を紹介するなど、息の合ったものでした。
ゼミ生のコメント
- 私たち渡邉ゼミは、「東南アジア〈コスパ最強の3か国ツアーベトナム・カンボジア・タイ10日間〉」というテーマでツアープラン発表を行いました。準備期間では、一人ひとりがやるべきことを考えて、協力して取り組むことができました。
その結果、自分たちが納得のいく、達成感のある内容にできたと感じています。発表の際は、スタッフ役と学生役に立ち位置をわけ、掛け合いと動きで聞いていて飽きない内容にすることを心がけました。そのことにより、ゼミのアットホームな雰囲気が伝わる楽しい発表になったのではないかと思います。それぞれのゼミの個性が溢れる、観光ゼミ4年ならではの雰囲気の発表会で学生生活の思い出になりました。
第二部:フリープラン発表
田代ゼミ「Z世代による東横INN活用術」
産学連携で東横INNのスタッフにも披露した、いわゆるZ世代を対象とした誘客プランを2つのチームに分かれて発表しました。①「インスタ徹底利用で地域活性化のお手伝い」ではZ世代を対象としたアンケート調査結果を基に、最も効果が見込めると考察したInstagramを活用した投稿キャンペーンを提案しました。②「東横INNで短期交流in韓国」ではZ世代に人気の韓国をフィールドに、こちらもZ世代に関心が高いと考えられる留学を掛け合わせたプランを発表しました。留学に関する不安を解決するため、旅程を工夫したプランとなっていました。
ゼミ生のコメント
- 今回、東横INN本社で実際に発表したものを基にして再度学生用に変えて発表しました。東横INNのときには社会人に向けて発表を行いましたが、今回は同世代に向け、言い回しに工夫するなどしました。発表は少し緊張しましたが、良い発表をすることができたと思います。
- 緊張しましたが、時間の配分も気をつけながら発表することができました。あまり台本を読みすぎないように、聞いてくださってる方々がいる客席を見たり、スライドにも視線をやったりと工夫してみました。
- ゼミの発表で司会役をやったので、チームの発表、スライドの切り替えはやらなかったのですが、司会という立場で発表するにおいて、とても大事な役割に任命されたので、短いセリフでしたが緊張しました。スライド作りは頑張ったので、みんなに見てもらえてうれしかったです。
鮫島ゼミ「アグリツーリズモ研究報告」
農村ツーリズムの先進地と考えられるイタリアを対象に、なぜアグリツーリズモが発展したのか? をテーマとした研究成果を発表しました。イタリア政府観光局との産学連携による研究です。研究の背景と目的を述べた上で、アグリツーリズモの実態と発展の背景を明らかにしました。最後に研究で得られた知見を基に、日本の農泊を推進させるための提案を紹介しました。
視聴した学生のコメント
- イタリアでアグリツーリズモが盛んであることは授業で学びましたが、発表を聞いて今後の日本の農泊において、スローフードの要素の取り入れや農村景観の向上と農産物のブランド化など、先行するイタリアの取り組みを日本に少しずつ取り入れることで、日本の農業や観光産業の発展につながると思いました。
また、発表の仕方がとても勉強になりました。研究の背景や目的が明確で、自分のゼミ論や発表にも参考にできる部分が多くありました。
本間ゼミ「高尾山プロジェクト成果報告」
産学連携で、高尾山のSNSプロモーションに取り組んだ成果を報告しました。高尾山には公式Instagramに若者の来訪者が少ないという課題がありました。若者に訴求すべくゼミ生が3つのチームに分かれプランを練り、高尾山を訪れ取材し投稿しました。さらに、公式アカウントから特別に提供を受けたインサイトデータを分析しました。取り組みの結果、リール投稿において多くのリーチ数を得られたことなどが紹介されました。
ゼミ生のコメント
- 【食べ歩きチーム】
大勢の観客の前での発表だったため、とても緊張しました。ギリギリまでドタバタしましたが、結果を数字でも説明することができ、良い発表になったと思います。 - 【夜景チーム】
私たちのゼミの発表は少し難しい内容なので、どれだけ分かりやすく伝えることができるか工夫しました。特に夜景チームは、夜景やマジックアワーの写真を多用して高尾山の登山以外の魅力を紹介しました。 - 【モデルルート提案チーム】
Instagramの投稿を工夫した点と合わせて説明することで、具体的で分かりやすい発表を心がけました。私たちのグループで作成したリールは当初の予想を超えた結果が出せたため、ぜひさらにたくさんの方にご覧いただきたいです。
講評 張学類長
ツアープランでは各ゼミとも発表に工夫をしたプレゼンテーションを実施し、全体的にレベルの向上を感じさせてくれる発表会となりました。また、フリープランは昨年度からの試みでしたが、今年は参加するチームが3チームに増え、充実した発表となりました。
駒沢女子大学 観光文化学類では、将来の進路選択を見据えた実践的な学びに取り組んでいます。
観光文化学類 教員 本間 准