環境に優しい住まいを学ぶ「積水ハウス エコ・ファースト パーク」見学報告
2017/07/28
2年生基礎ゼミの体験学習授業で、茨城県古河市にある積水ハウス株式会社の「エコ・ファースト パーク」を見学しました。見学当日は天候にも恵まれ、広い施設内に建つ実験住宅やモデルハウスなどを数多く体験し、「環境に優しい住まい」とは何かを考えさせる大変貴重な機会となりました。※
見学に先立つ授業では、高気密・高断熱、緑化、耐震・耐火など、環境に配慮したこれからの住まいに関わる8つのキーワードを軸にグループで調査し、資料をまとめました。またグループ発表会を経て、得られた知識を全員で共有しました。
同社で力を入れている建築廃棄物の100%リサイクル工場「資源の泉」では、古くなった畳を目の前で素材別に素早く解体するデモンストレーションを見学しました。ゴミの分別やリサイクルなど、日頃から見聞きしている言葉ですが、実際にその過程の一部を目の当たりにすることで、その必要性や労力を実感しました。
続いて見学した実験住宅棟では、自然の風の流れを利用した換気方法を採り入れた「風の家」や、生物多様性の保全を目指すビオトープの「生きものの庭」などを見学しました。2008年の洞爺湖サミットで公開された建物を移築した「あしたの家」では、室内の移動をサポートする乗り物にも体験乗車させていただき、盛り上がりました。
昼食をいただいた後、近接する「関東・住まいの夢工場」の住宅を5件ほど見学しました。それぞれが異なる住人の設定とデザイン・コンセプトをもち、部屋と部屋のつながり方や、使用されている素材などにも新しい工夫がたくさん見られました。最後に見学した地震体験棟「安震館」では、耐震構造と免震構造の違いを、実際に室内に入って揺れの違いを体験することで理解しました。
今回の授業で学んだ知識と経験を、ぜひ今後の課題や作品制作に活かしていただきたいです。
住空間デザイン学類 佐藤 勉(担当教員:神村、橘田、小久保、佐藤、三戸)
学生の感想
- 家を建てることは夢であふれる出来事だが、その裏では1棟あたり1.5トンもの廃棄物が排出されていた事を初めて知り、家を建てることが環境汚染につながっている事実に驚いた。「資源の泉」は廃材を100%リサイクルするという、今の暮らしだけでなく未来の暮らしまで考えた、環境にやさしい素晴らしい施設だと思った。(S.K.)
- 地震体験棟は貴重な体験だった。日本に住むことは地震と深く関係してくる。その地震について学ぶ施設が素晴らしいと思った。また家をデザインする際に、建築廃棄物について考えたことがなかった為、見学し印象が残った。同時に学んだ事も多かった。これから単にデザインするだけでなく、廃棄物について、環境について少し考えてみようと思った。(M.I.)
- 社会が進歩するにつれて、住宅も常に進化し続けているということがわかった。ネットワークにより、住まいと地域が繋がるというのはとても便利だと感じた。しかし、便利であることによって、住まいが閉鎖的にならないようにしなければならないと思った。(S.S.)
- ※ 本内容は、住空間デザイン学類の前身である住空間デザイン学科のカリキュラムについて紹介しています。
住空間デザイン学類での学びの参考にしてください。